学習の順序

文科省が毎年、小学6年生を対象に全国学力、学習状況調査を実施しています。ここ数年、読解力不足と言われてい久しいですが、それがよくわかる例を挙げてみます。

「8人で4ℓの牛乳を等しく分けます。1人分はいくらですか?」という問題の正答率は55.7%だそうです。誤答で最も多かったのは「2ℓ」でした。察するに「8÷4」と求めたのでしょう。これは学校で分数、少数を学習する前に、大きい数字を小さい数字で割る練習をしていることも原因の一つではないかとのことです。数字が2つあると何も考えずに大きい数字を小さい数字で割ってしまうのです。

ほかにも「果汁30%のジュース500mlを半分に分けたとき、果汁の割合はどう変わりますか?」という問題の正答率は21.6%だそうです。約80%の生徒がジュースを分けたらジュースが薄くなったり、濃くなったりすると答えているのです。これは、実際にジュースを分けるシーンが描けておらず、想像力が働いていないことに起因されます。

一つの単元を集中して学習したらそこで終わり。また次の別単元へと移ってしまうがための弊害だと言われています。様々な単元を関連付けて、多様性をもった学習を行うことが大切だとされています。

玉井満代氏の記事より抜粋